2012年7月26日木曜日

前山水道の漁民




珠海の中心部拱北(ゴンベイ)から保税区にバスで行くには 昌盛大橋(Changsheng Bridge)を渡り湾仔を経由する。
前山水道に架かる長大な橋だ。.  
普段はバスに乗って通るだけなのだが、歩いて橋を渡って見ることにしたのだ。 
橋の上から上流を眺めると、大きな水路の両側は高級マンションが並び建築中の建物もある。どんどん開発されている様子は正に現代中国の経済発展をそのまま具象しているようだ。しかし目を凝らして川面を眺めると伝統的な小舟に乗った漁民が漁をしているのがわかる。    

マンションに入るのは公務員や裕福な都市生活者、外国人等と思う、しかし農民や漁民もかなりの数この地に生活しているのではないだろうか。 アヒルの群れを追っている農民を付近で見かけたこともあるし、近くの夏湾では朝市も開かれている。

2012年7月10日火曜日

拱北口岸


珠海(ズハイ)と澳門(オウメン/マカオ)をつなぐ最大のルートがここ、拱北口岸  

 職場が珠海へ引っ越してまだ間もない頃だった。 拱北(ゴンベイ)からマカオへは歩いて入国出来ると聞いてはいたが、私の周辺には誰も具体的に教えてくれる人間はいなかったのだ。イミグレーション(入出国管理事務所)の場所もわからない。

買い物に行った拱北の万佳百貨店からマカオと思われる方向へ200mほど歩いてみた。突然視界が開け、広場の向こうに巨大な建物が見えた。赤い屋根の上に金色に輝く文字が見える「 拱北口岸」これだ!それにしてもデカイ、周りを見ると荷物を持った人々がどんどん建物に吸い込まれるように入って行く。一瞬躊躇したが、勇気を振り絞ってよし行ってみよう、幸いパスポートは持参している。財布の中身は少し心もとないが何とかなるだろう    
 建物の中に入ると、列が出来ている、中国からの出国カードを記入して列に並ぶ、意外とあっさり出国完了、途中人の流れに従って階段を上下したりして、かなりの距離を歩いた。マカオ入国のゲートに着いた、入国申請は、香港入国とほぼ同じ内容、少し並んだが、問題なく通過。ちょっと拍子抜け イミグレーションの建物を出たところで立ち止まり、街並みを観察、中国とちょっと違って道路が狭い、そしてやけにスクーターが多いような気がした。・・・・・その日は入国出来た事だけで嬉しくなり、少し歩き回っただけで早めに切り上げ、帰国手続きも入国時と同じで無事中国に帰り着いた。

  マカオは歴史的にみても興味深い場所で、その後何回も通ったが、マカオについては別項で書く機会があると思う。今回はイミグレーションで体験した大渋滞事件を報告する。 
マカオのイミグレーション大混雑


その時はマカオに通って3回目ぐらいだった。日曜日の朝マカオに入国し、博物館、セナド広場など を回って少し遅くなってしまった。夕食は中国側の日本食堂で食べようと夕方の5時すぎにマカオのイミグレーションに戻ったのだ。まわりにも人が多かったが、どんどん進んで出国審査のゲート前の広場に入った。・・・「何だこれは!」広場は人で埋め尽くされゲートは霞んで良く見えない、もたもたするうちにも人はどんどん広場に流れ込んでくるので、戻ることもトイレに行くことも出来なくなってしまった。さしもの巨大空間もこれだけの人で埋まると息ぐるしくなる 。列なんか全くなし、無秩序に人が詰め込まれているだけ。かなりヤバイ事態だ。

ちょっとしたきっかけで群衆が出口へ殺到したら大変なことになりそうだ。割り込みの得意な中国人の集団で事件が起こらないはずはない。これでは警官が場内を整理してもかえって混乱を引き起こすはずだ。

ひたすら我慢する、そしてほんの少しづつ前進する。・・・小競り合いのような音は途中何回か聞こえたが、周りが止めたのかすぐに収まってしまった。・・・ 
 結局この大集団は暑さと酸欠を耐え抜き、3時間後に開放されたのだ。思うに彼らは、このような事態は何回か経験済みで、それを乗り越える知恵を身につけているのだろう。

香港空港等も込み合うことがあるが、発着する航空機に限りが有るわけだから、おのずと限度がある。ところが各自が歩いて通過するとなると制限するものが無いので、場合によってはとんでもないピークが発生する訳だ。 

中国側もマカオ側も建物が巨大である理由がやっとわかった。以後私も少し賢くなり、とんでもないピークに遭遇することは無くなったが、常に混雑していることに変わりは無いようだ。  

Google Earth を使える方は検索の「ジャンプ」に macau と入力するとマカオにジャンプ出来る、北側の中国と接する付近に赤い「ロ」の字の建物がすぐ見つかるはず、これが拱北口岸だ。

2012年7月1日日曜日

街路樹はマンゴー


街路樹はマンゴー


緑色のマンゴーがぶら下がっている




珠海はやはり南国だ、ケヤキとかサクラのような広葉落葉樹はない。街路樹はヤシの種類が多いが、ここ湾仔付近は街路樹がマンゴーなのだ。

時々顔を合わせる香港出身の男がいた。なかなかのイケメンなのだが、この時は私が帰国したりして一ヶ月ほど会ってなかったので食堂で顔を合わせた時「久しぶり!」などと声をかけたのだ。
何とそのイケメン氏の こめかみから頬にかけて、バッサリ刀傷のようなキズがあるではないか、香港はヤクザが多いらしいからそれと関係したのかも、などと思いながら、またあまりジロジロ見るのも悪いような気がして、目を反らせながら、挨拶を済ませ、上目遣いで恐る恐る聞いた。
「そのキズどうしたんですか?」 彼は事もなげに「マンゴーの汁でかぶれたのです」。マンゴーをもぎ取ったとき、白い汁が顔にかかったのだそうだ。なんだ、そんな事か。改めて傷を見ると、5mmほどの幅でみみずばれが走っている、刀傷ではなかった。それにしてもマンゴーの汁は強烈だ。